乗馬を続けて~16年目に突入2022年11月25日

乗馬クラブにて
馬に乗り始めてから早いもので15年が過ぎた。

馬に乗る目的は人それぞれだけど、競技会で数字を追いかけるよりも馬と調和しながら共に楽しむ道を選んだ。毎回、馬の調子を見ながら今後の目的に合わせて調教しながら一緒に練習する日々…。

写真は、ここ数年騎乗している牝馬S嬢。
クラブ一番鼻っ柱が強い牝馬で、中々人のことをよく見ているんだな。

そしてとてもパワフルな姿をしている。馬体が普通の馬よりひと回りは大きく幅と高さもある。初めて背中に跨った時は、まるで股関節のストレッチをするのかというようで、脚での合図どころではなかったのを思い出す。

最初に馬房の中にいるS嬢に会った時は、窓の外を眺めこちらにはお尻を向けていた。声をかけても目だけでこちらをチラリと見るだけで振り向きもしない。入口近くにある水入れのところをトントンと鳴らし人参のスティックを見せると、ようやくこちらにやってきたが、かなり警戒しているのがわかる。

敵意がないことをわからせてから、ようやく馬装をし馬房から馬場に連れて行こうとしても初対面で信頼関係ができていないせいか中々動いてくれなかった。

そして、馬場に行ってもこの人は何をするんだろうとばかりに重く動かない。馬が動かないのではなく、この馬に適した扶助を私ができなかったせいだ。

馬との関係を築くためには気力や覇気も必要で、こちらに不安や遠慮があるとすぐに見抜かれる。休んだりさぼったりしても大丈夫だと思われてしまうこともあるからだ。そうかといって、鞭などで強い合図を送ろうものならさらに関係が悪くなる。人との付き合いでも同じだと思う、調和をするためには少しずつ距離をつめていくしかないのだ。

それから約2年、今は近くに行くと馬房の入口から鼻先を出してくるほど仲良しになれた。馬場ではもちろん、軽い扶助で動いてくれるまでに。

ここまでが長かった…それでもまだまだこの大きな馬の動きに軽く合わせられるようになるには、腹筋や背筋、骨盤まわりの筋力をもう少し強化しないと手綱をとられてしまう。けっして綱引きにならないように腰を張ってはいるのだけど力足らずで手綱を継続して持ってあげられないこともしばしば。

馬力とはよく言ったもので、馬とではなく自分の筋力や持続力との葛藤は続く…。

大きく力もある馬の後にスマートな馬に乗り替わる時は、Sよりは軽々と乗れるようになる。それでもクラブ一番やんちゃな馬のコントロールに軽いが故に悩まされることになるとは…。

コメント

トラックバック