みたことのない文化財(8K高精細映像)2021年07月17日

東京国立博物館に特別展「聖徳太子と法隆寺」を観に行った。

飛鳥時代の国宝や重要文化財、秘仏本尊などを間近に見られる機会はなかなかない。人の手による木像や繊細な彫刻を見ることが好きなので展示の機会があるたびに訪れるが、会場には長い時間手を合わせている方もいたりして、仏像などを見る人には様々な思いや目的があることがよくわかる。

博物館では「秘仏 救世観音」の高精細な映像が公開されていた。文化財の高精細なデータの活用は、修復への大きな足掛かりになるだけでなく、展示の際の保護にも大きな役割を果たすようになってきていることを知る。映像の見せ方によって、まるで本物が目の前にあるように見え、保護のための照明の照度などを気にすることなく細部にまで光があたり、さらに拡大して回転し後方部までよくわかる。

先日、鳥獣戯画の高精細映像をスクリーンで初めて見た。
何メートルもある長い巻物も、スクロールした画面を座りながらみられるなんて。質感は実物ではないにしろ、撮影技術が発達しているので、視力が衰えてきた眼にはとてもよい鑑賞方法かもしれないなんて思った。

数十年前(-_-;)に自分がアナログ資料のデジタルデータ化の仕事に関わっていたことも忘れ、文化財は「やはりスクリーンとかではなく、本物をこの眼で見るのがいいのでは?」と長いこと思い込んでいたのかもしれないが、これを機会に見る目が大きく変わった。


東京国立博物館 https://www.tnm.jp/
聖徳太子1400年遠忌記念 特別展「聖徳太子と法隆寺」
https://tsumugu.yomiuri.co.jp/horyuji2021/

「秘仏 救世観音」7月20日(火)放送予定
みたことのない文化財 https://www.nhk.jp/p/ts/6L496K3Z7R/

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