エゴン・シーレ展~東京都美術館2023年01月26日

レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才
クリムトの弟子でもあるエゴン・シーレ。数年前に「クリムト展 ウィーンと日本1900」が開催された際に、「クリムト エゴン・シーレとウィーン黄金時代」というドキュメンタリー映像を見たが、今どきは情報もたくさんあり両者について詳しく知ることができるだろう。

クリムトの作品の中でも「接吻」は有名だけど、当時来日した「ユディト1」を間近に見た時は衝撃的だった。旧約聖書に登場する女性とはいえ首を手に背景には金が施され。保守的なウィーンという舞台で流れる時代に反逆するような表現、しかも官能的である。そして、全長約34mもある壁画「ベートーベン・フリーズ」(複製)は忘れられない。

そんなクリムトに多大な影響を受けながら、短い生涯の中で人間の内面に深く切り込んだ独自の作風を確立したエゴン・シーレ。わずか16歳でウィーン美術アカデミーに史上最年少で入学するも、保守的な教育に飽き足らずすぐに退学し運命的にクリムトに出会う。そこで絵は美しいものを描くだけでなく、本質的(内面)なことをいかに表現するかということの大切さをクリムトに語る若い彼がすごい。

世紀末のウィーン、サロン文化の中で繰り広げられる交流、短い人生を駆け抜けるように生きた彼の生涯を垣間見るような空間にしばらく圧倒された。

作者の気配が感じられ、ストーリーのある作品に人は引き込まれる。

レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才
https://www.egonschiele2023.jp/

写真はFBのアルバムに
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