府中市美術館 「動物の絵-日本とヨーロッパ」展2021年09月20日

府中市美術館 「動物の絵-日本とヨーロッパ」展
東京 府中市美術館にて開館20周年記念、「動物の絵 日本とヨーロッパ ふしぎ・かわいい・へそまがり」展が開催されている。

初日の午前中に会場を訪れた。会場に入って真っ先に目にしたのが伊藤若冲の大きな作品「象と鯨図屏風」~虎、猫、犬、馬などの動物が登場する作品たち。

応挙、国芳、光琳、暁斎、小林一茶、仙厓、宗達、藤田嗣治、徳川家光
ゴーギャン、シャガール、ピカソ、ローランサン、ルドン、ルノワール…。
びっくりするほど多くの作品でまとめられていた。

対象が動物だけあり、それぞれに物語があるところが鑑賞していて興味深い。わかりやすい解説もあり時間をかけて会場をまわった。

よく見かける円山応挙の子犬の絵もかわいいが、尾形光琳「竹虎図」の虎の顔といったら、こんなにも愛嬌がある虎をを見たことはない。

そして「家光の部屋」。そのヘタウマさ加減のなかでこんなに印象に残る作品も不思議でしかたない。「兎図」などはどうしてそうなった?と思わずにはいられないのだが、なんだか可愛いく愛嬌のある絵に目が離せなくなる。歴代の将軍たちは、みんな絵を描いていたというが、その中でも家光の絵を見た家臣たちはどんなコメントをしたのだろうと想像するだけで何だか可笑しくなる。現代でもこんな場面あるあるの状況だろうな~。

晩年のポール・ゴーギャンの木版画「微笑」も数点、彩色してある鳥人戯画などめずらしい模写も展示されていた。モロー、シャガール、ルドンの作品が並んでいるだけでその場を離れられなくなる。鑑賞する人もまだまばらな時間なので、会場をもうひとまわりしてしまった。

今年観た展覧会の中でも、指折りの濃密な企画だと思う。

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■展覧会概要 みどころより

日本は動物絵画の宝庫。

古くから、人々は動物の絵を描いてきました。美しい造形、ふしぎな生態、かわいらしさ……人とはちがう命のあり方に心ひかれ、それを形にしようしてきたのです。中でも、日本は動物の絵の宝庫。かわいい、面白い、美しい……理屈抜きに楽しめる作品が山ほどあります。本展では、西洋の絵とも比べることで、この土壌を育んだ背景や歴史を探ります。
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府中市美術館 https://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/index.html
開館20周年記念
動物の絵 日本とヨーロッパ ふしぎ・かわいい・へそまがり
http://fam-exhibition.com/doubutsu/

写真はFBのアルバムに
https://www.facebook.com/photo/?fbid=4511755928884327&set=pcb.4511758458884074

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