特別展 メキシコ展~東京国立博物館2023年06月16日

特別展 メキシコ展~東京国立博物館
東京国立博物館で開催が始まった特別展 古代メキシコ展を訪れました。少し前からとても楽しみにしていた企画、初日だったせいか多くの人が展示を見に来ていました。

古代メキシコについては、中学生の頃から新書「インカ帝国: 砂漠と高山の文明」「古代アステカ王国―征服された黄金の国」などを愛読していたこともあり、その後遺跡が発見された時などはとてもワクワクしたことを覚えています。

オルメカ文明、インカ帝国やマヤ、アステカなど各文明についての企画も過去に多くあったけれど、古代メキシコとしてまとまった展覧会が開催されたことはとても興味深いものがありました。それぞれの遺跡でも近年にかけて発掘が進んでいるのだろうなと…。

展示の内容も巨大な都市遺跡であるテオティワカン文明から「死のディスク石彫」など普段メキシコ国立人類学博物館で展示されている主な遺物など出土品が多数やってきました。よくぞこれだけの遺物をまとめてくれましたと隅々まで時間をかけてまわってしまいました。

ナショジオのサイトでも詳しく解説があります
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20121127/331997/?P=3
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/092000357/

今後もまだまだ発掘は進行しています…高性能センサー(LiDAR-ライダー)を使用した空からの調査の結果は驚きで、まるで密林の中をレントゲン撮影しているようでびっくりしました。

特別展「古代メキシコ —マヤ、アステカ、テオティワカン」
https://mexico2023.exhibit.jp/

写真はFBのアルバムに
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.6432790806780820&type=3

ガウディとサグラダ・ファミリア展2023年06月13日

東京国立近代美術館で開催されている「ガウディとサグラダ・ファミリア展」初日に訪れた。ガウディの作品に初めて出会ったのは、1984年に発行された「ガウディの宇宙 細江英公写真集」にて。

その中で建築というよりも、不随するものたちのそれぞれの形のフォルムやデザインに惹かれた。建物の基本ラインの曲線やそれらにちりばめられた個性的なオブジェ。当時はネットによる情報なども入らず、この写真集だけがその存在を知る唯一のものだったことを覚えている。

長いあいだ、未完の聖堂と言われていたサグラダ・ファミリアの完成も近くなり、図面や模型、写真と最新の映像が100点以上も集結していた。

特に後半のNHKの映像はすばらしく、現場に行っても肉眼では中々確認できない細部までの詳細が伝わってくる。このあといくつかの映像記録を見ることもできるそうだ。

関連番組情報
https://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=38687


◆展覧会見どころより------

1.ガウディの創造の源泉を探ります
ガウディはゼロから独創的な建築を創造したわけではありません。ガウディの才能は、西欧建築の歴史、異文化の造形、自然が生み出す形の神秘を貪欲に吸収し、そこから独自の形と法則を生み出したことにあります。「歴史」「自然」「幾何学」の3つのポイントから、ガウディの発想の源泉を探ります。

2.サグラダ・ファミリア聖堂の建設のプロセスが明らかに
この聖堂建設プロジェクトは誰の発案ではじまり、その後どう変遷したのか。模型を修正しながら聖堂の形と構造を探ったガウディ独自の制作方法に注目するとともに、140年を超える長い建設の過程でガウディ没後にプロジェクトを引き継いだ人々の創意工夫にも光を当てます。

3.総合芸術としてのサグラダ・ファミリア聖堂の豊かな世界をひもときます
ガウディはサグラダ・ファミリア聖堂において、聖書の内容を表現する彫刻の制作に取り組むほか、外観・内観の光と色の効果や、建物の音響効果にも工夫を凝らし、諸芸術を総合する場として聖堂を構想しました。本展では、ガウディの彫刻術にも焦点を当てることで聖堂の豊かな世界に迫ります。

4.サグラダ・ファミリア聖堂の壮麗な空間を空中散歩
NHKが撮影した高精細映像やドローン映像を駆使して、肉眼では捉えられない視点で聖堂を散策。ステンドグラスを通過した光が聖堂内を彩る景色の変化も圧巻です。マリアの塔が完成し、いよいよイエスの塔の建設という最終段階に向かうサグラダ・ファミリア聖堂の現在の姿を、最新の映像を通して伝えます。

「ガウディとサグラダ・ファミリア展」
https://gaudi2023-24.jp/

やっと探し出した「ローレンス・アロマ・タデマ」2023年05月05日

二つの古い事柄から、ひとつの絵が紐解かれた話…。

随分と前のことになるけど、古代ローマなどの生活と当時の装飾を題材にした絵を描いたローレンス・アルマ=タデマ。特にまわりの風景や花だけでなく大理石や布の質感そして細密で色鮮やかな絵に目を奪われた。

それはもう20年以上前、そのお気に入りの絵をプリントしたものをファイルケースの表紙にしていたのだけど、整理したときに古くなり処分したようで、その絵の作者がどうしても思い出せないまま日々が過ぎた。

「あの絵を描いたのは誰だっけ??」とか「描いた人の名前って何だっけ??」なんてことは、最近よくあることで…そんなことでどうしてもその絵がでてこない…というか検索できないまま月日が過ぎた。

そしてもうひとつ…
こちらももう20年以上前のことだけど、エルメスのギャラリーにダリとディズニーの合作映像を観に行く準備をしていた朝のこと…家族が突然の痛みで救急搬送された。詳しくは別にするけど…そのため楽しみにしていた映像鑑賞は中止に…。

最近ディズニーの映像に関する記事を読み、そのことを思い出して検索すると映像をみつけた、その検索中にあれこれと見ているうちに「ローレンス」というキーワードを何気なく思い出したのだ。

そこで、「ローレンス、古代、絵画」と検索するとすぐにこの名前がでてきた。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ローレンス アルマ タデマ

これで、この人の作品を存分に確認できることになった。
本当に記憶を紐解くのに何がきっかけになるかわからないものだ。

まだひとつ解決していない絵があるので、そのうちに探してみようかと思う。

いろいろと思いを巡らせてもなかなか蘇ってこない記憶もあるけど、検索の力は本当にたよりになるなぁと思う今日このごろ…。

DIC川村記念美術館を訪れる2023年04月07日

千葉の旅の終わりにDIC川村記念美術館を訪れた。

東京以外の地域で、私的にぜひ訪れたい美術館にいつも入っていながら後回しになっていた場所。
https://kawamura-museum.dic.co.jp/

初めての観覧は「芸術家たちの南仏」という企画。そして素晴らしいコレクションの数々。会場をまわりながら、作品だけでなくその展示構成やまわりの風景との調和に只々感嘆した。

美術館の敷地自体が、北総台地と呼ばれる緑溢れる自然の中に…その広さは約3万坪だそうで、美術館への道には野鳥の声が響き渡り、その先の池には白鳥が…緑の上には水鳥の群れが置物のように集う。見たこともないくらいゆったりとした風景の中を進むと、フランク・ステラ(Frank STELLA)の「リュネヴィル」という巨大な金属の塊が姿を現す。入口からすごいインパクトだった。その他にも野外にはヘンリー・ムーアのブロンズなども。

敷地内の自然
https://kawamura-museum.dic.co.jp/nature/

展示室内には、ピカソやシャガール、デュフィ、マティス~2Fには、主なコレクション、レンブラント、モネ、ピカソに続き、ここにもジョゼフ・コーネルの七つの箱が…。

横浜美術館「トライアローグ展」でも見たエルンストの「ポーランドの騎士」、マティスの「ジャズ」シリーズ、ジャガール「ダフニスとクロエ」より6点、「オデュッセイア」より6点、なくなる2年前に制作された「緑、赤、青の恋人たち」、めずらしいタピストリー

また、マティスが礼拝堂を修復献堂していたことは初めて知りました。
自身が「生涯の最高傑作」というロザリオ礼拝堂は、ニースから北西へ約20kmにあるヴァンス(Vence)という町にあるそう。

晩年の数年間に手掛けた礼拝堂のテーマは「空・植物・光」。そして理想の空間を完成させた3年後にその生涯を閉じたそう。

マティスやシャガールだけではない、ピカソやデュフィなどもこれだけ多くの作品が集う機会は中々ないでしょう。

今見られるコレクション
https://kawamura-museum.dic.co.jp/art/collection-current/
https://kawamura-museum.dic.co.jp/art/collection/

本当にこんなに素晴らしい作品を一堂に揃えてくれてありがとうという1日で、心が始終ニコニコしていた。

帰途は久しぶりに湾岸を走り都内に…しばらくは余韻が続くだろう。
そして、今日は風も強く庭園まで周る時間がなかったこともあり、きっとそう遠くはないうちに再訪してしまうだろうなと思った。

それにしても今日は海辺だけでなく、都心でもすごい雨風だったようだ。また鳥たちの巣が飛ばされないかと少し心配になる…。

写真はFBのアルバムに
https://www.facebook.com/photo/?fbid=6199616296764940&set=a.5957774504282455


DIC川村記念美術館 https://kawamura-museum.dic.co.jp/

横浜開港資料館~象の鼻テラス2023年03月01日

「幻の写真家 チャールズ・ウィード 知られざる幕末日本の風景」
横浜開港資料館で開催されている「幻の写真家 チャールズ・ウィード 知られざる幕末日本の風景」を見にいった。

「マンモス・プレート」という巨大なガラスネガ(約43×53㎝)を用いた写真というのが興味深かった。幕末のあたりの様子が細部まで記録されている。江戸時代の最後の光景と言われているものなど、それら貴重な写真を見る機会は中々ないと思う。

象の鼻テラスの弓なりの桟橋がある湾にペリーが上陸したこともあり、すぐ前に資料館がある。こちらも江戸期から昭和初期までの横浜に関する資料約27万点が収蔵されていて、中庭には江戸時代からあったという横浜の歴史の生き証人タブノキ(通称たまくす)が残されている。


---写真展概要より---
幕末の日本を写した写真家といえば、フェリーチェ・ベアトがよく知られています。しかし、近年の研究の進展により、ベアト以外の外国人カメラマンの存在が徐々に明らかになってきました。なかでも、ほとんど一般に知られてこなかった写真家が、アメリカ人のチャールズ・リアンダー・ウィード(1824~1903)です。

ウィードは明治維新の直前、1867(慶応3)~68(慶応4)年に来日したプロカメラマンで、マンモス・プレートと呼ばれる大型のガラスネガを使用してスケール感のある風景写真を撮影しています。しかし、日本を撮った作品の残存例はきわめて少なく、かつ経歴にも不明な部分が多い、まさに「幻の写真家」と言ってよい存在でした。

ところが、2021年、ウィードが撮影したと推定される31枚の風景写真が新たに見出されました。写真は大判サイズにプリントされ、幕末維新期の日本各地(江戸・横浜・鎌倉・長崎)の風景が鮮明かつ緻密に記録されていました。

今回の展覧会では、初公開となる個人所蔵のウィード写真にくわえ、当館と国内機関が所蔵するウィードの作品も展示し、幕末日本の風景を今によみがえらせます。


象の鼻テラス
https://zounohana.com/

横浜開港資料館
http://www.kaikou.city.yokohama.jp/

合田佐和子展 帰る途もつもりもない2023年02月06日

喜びの樹の実のたわわにみのるあの街角で出会った私たち
もう帰る途もつもりもなかった (合田佐和子 晩年の手稿より)

三鷹市美術ギャラリーにて「合田佐和子展 帰る途もつもりもない」が開催されている。没後初にして過去最大級の回顧展というだけあり、作品もオブジェ、絵画、写真、イラストレーション、資料他、約300点。会場をまわり作品をじっくりと見ること1時間半以上。

美術評論家の瀧口修造氏の勧めによりオブジェ作品を発表したという。針金や蒐集された素材による「Watch - Angels」「バッカスの祭」

「焼け跡となった市街地で見た、溶けたガラスや石などに魅了され…空襲の焼け跡での宝物拾いから始まった」

唐十郎や寺山修司「状況劇場」「天井桟敷」のポスターや原画
「鐡仮面」 劇団状況劇場(1972)他、多くのイラストなど。
それらを見ていると昭和の頃のパルコのポスターや、今は見る影もない周辺の文化的な風景が懐かしく蘇ったりする。そして、子供のころ私の本棚に江戸川乱歩シリーズ 「怪人二十面相」や「鉄仮面」という児童向けの書籍があったのを思い出し回想したり…小学生の本棚、他の本の中に何故それがあったのだろう?とか。

木箱入りの石などのオブジェ…箱の中にちりばめられた小さな世界。ジョセフ・コーネルやマルセル・デュシャンなども手掛けていたBox Artはいくつも見てきた。レベル違いだが私が小学生だった頃、小さな缶や綺麗な箱に自分の好きな石や羽を詰め込むのが好きだったな…なんてふと懐かしい思いに浸ってみたり。

顔があるオブジェ人形やタマゴ、蛇、手や足などの女性のパーツ、ミュータント…。

そして、エジプト移住後の青い目シリーズ 「青いまなざし(リリアン・ギッシュ)」
瞳の持ち主でサイレント映画時代に活躍したポーラ・ネグリはヴァンプ(悪女)役で、彼女にもまた物語が…。「ポーラ・ネグリの眼」「90度のまなざし」

永遠の少年少女のための妖しい童話 「雨月の使者」という唐十郎の本の表紙や、小林麻美の「雨音はショパンの調べ(EP)」のジャケットを描いていたことは知らなかった。

これだけ私の好きなものが並んでいて回想できる展覧会も、生きている内に中々見られないよねと、最後までひとりワクワク・ウキウキしてまわっている自分が可笑しかった。あの時代の周りの空気感や香りが漂ってきそうなくらい…いろいろな想い出が蘇ってきた貴重な時を過ごした。

「合田佐和子展 帰る途もつもりもない」(三鷹市美術ギャラリー)
https://mitaka-sportsandculture.or.jp/gallery/

エゴン・シーレ展~東京都美術館2023年01月26日

レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才
クリムトの弟子でもあるエゴン・シーレ。数年前に「クリムト展 ウィーンと日本1900」が開催された際に、「クリムト エゴン・シーレとウィーン黄金時代」というドキュメンタリー映像を見たが、今どきは情報もたくさんあり両者について詳しく知ることができるだろう。

クリムトの作品の中でも「接吻」は有名だけど、当時来日した「ユディト1」を間近に見た時は衝撃的だった。旧約聖書に登場する女性とはいえ首を手に背景には金が施され。保守的なウィーンという舞台で流れる時代に反逆するような表現、しかも官能的である。そして、全長約34mもある壁画「ベートーベン・フリーズ」(複製)は忘れられない。

そんなクリムトに多大な影響を受けながら、短い生涯の中で人間の内面に深く切り込んだ独自の作風を確立したエゴン・シーレ。わずか16歳でウィーン美術アカデミーに史上最年少で入学するも、保守的な教育に飽き足らずすぐに退学し運命的にクリムトに出会う。そこで絵は美しいものを描くだけでなく、本質的(内面)なことをいかに表現するかということの大切さをクリムトに語る若い彼がすごい。

世紀末のウィーン、サロン文化の中で繰り広げられる交流、短い人生を駆け抜けるように生きた彼の生涯を垣間見るような空間にしばらく圧倒された。

作者の気配が感じられ、ストーリーのある作品に人は引き込まれる。

レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才
https://www.egonschiele2023.jp/

写真はFBのアルバムに
https://www.facebook.com/photo/?fbid=5995001797226392&set=a.5957774504282455

それぞれのふたり 萩原朔美と榎本了壱2022年12月16日

それぞれのふたり 萩原朔美と榎本了壱
世田谷美術館にて「祈り 藤原新也」展の後…
ミュージアム コレクションでも興味深い展示が行われていた。

「萩原朔美と榎本了壱」

萩原氏の過去と現在の組み写真、人は違えど関係性や場所やポージングなどが見事に再現されていた。

壁一面に広がる榎本氏の「高丘親王航海記 書写」は圧巻だった。
ギンザ・グラフィック・ギャラリーで数年前に開催された「榎本了壱コーカイ記」で受けた衝撃を思い出す。それにしても、澁澤龍彦さんの「高丘親王航海記」を3年もかけて写しとったって…神憑っていないか? そしてあまりに細密な絵の前に時を忘れて惹きつけられることになる。

都内は、まだ日中はぽかぽか陽気。
園内の木々が鮮やかに染まっていました。

・ggg 展覧会アーカイブより過去の展示について閲覧することができます。

ギンザ・グラフィック・ギャラリー第356回企画展
榎本了壱コーカイ記
https://www.dnpfcp.jp/gallery/ggg/jp/00000680

開催概要より-----

萩原朔美(1946-)と榎本了壱(1947-)は、寺山修司の劇団で出会い、雑誌『ビックリハウス』を創刊しました。映像、写真、版画、アーティスト・ブックを制作する萩原と、澁澤龍彦の小説『高丘親王航海記』を全文筆写して挿絵を添えた榎本の仕事をご紹介します。

世田谷美術館 https://www.setagayaartmuseum.or.jp/
ミュージアム コレクションⅢ それぞれのふたり 萩原朔美と榎本了壱
https://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/collection/detail.php?id=col00116

写真はFBのアルバムに
https://www.facebook.com/photo/?fbid=5852488104811096&set=pcb.5852488398144400

祈り・藤原新也~世田谷美術館2022年12月15日

祈り・藤原新也
世田谷の砧公園にある美術館で開催されている藤原新也氏の展覧会に行った。

多くの人が一度は目にしたことがあると思うけど、会場で大画面に引き伸ばされたインドの写真は、かなりインパクトがあった。聖地の河原での風景、ガンジス川辺で行われている火葬…。

犬が人の遺体を食べている写真は衝撃的すぎて…。
「ニンゲンは犬に食われるほど自由だ」…って強烈!

「生を想え(メメント・ヴィータ)」
人とその生に対する真正面からの問いかけ。
会場内を振り返り…思わず頷きたくなる。

藤原氏の作品に出会ったのは、もう数十年も前のこと。
日本野鳥の会から発行されていたフリーマガジン「Toriino」に、毎号藤原氏の写真と文章が見開きで掲載されていたのだ。残念ながらすでに廃刊になっているけど、毎号楽しみにしていたのが懐かしい。
https://www.wbsj.org/activity/spread-and-education/toriino/

ちなみにToriino(トリーノ)2006年の第1号(12月発行)より

人の世は出会いかも知れない。
人は人に出会って人になる。(誌面より)

写真の傍らにある文章がなんとも自然体で且つインパクトがある。テキストを添えられた写真から物語が溢れ、より存在感を増すからだろう…。各号には前田真三氏、濱谷 浩氏、土門 拳氏、岩合光昭氏、澤田教一氏、先日写真展に訪れた星野道夫氏なども同じく写真と文章が掲載されていた。

会場の片隅に「バリ島のマユゲ犬」の写真が…思わず笑ってしまった。

藤原氏の「藤原悪魔」の表紙にもなっている。
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163544403

そのユーモラスな顔で地域の人に可愛がられ、笑みに囲まれまわりの人によって犬格が出来上がったとも言われた犬…動物記やエッセイの著もある藤原氏…絵も描き、文章もさらりと…なんと多才なんだろう。

以前から作品には注目していたけど、こんなに近くで大規模個展が開催されるとは、昼下がりに思わず足を運んでしまった。都内はぽかぽか陽気で、美術館近くの木々には紅く染まった葉が残っていてきれいだった。

現在も続く 「メメント・モリ(死を想え)」

世田谷美術館 https://www.setagayaartmuseum.or.jp/
企画展 祈り・藤原新也
https://www.setagayaartmuseum.or.jp/exhibition/special/detail.php?id=sp00211

◇展覧会のみどころより-----
・公立美術館初の大規模個展
これまで写真サロンやギャラリーで数多くの個展が開催されてきましたが、公立美術館で大規模に開催される個展は今回が初めてです。250点以上の写真と言葉により、50年以上にわたる藤原の表現活動の軌跡を俯瞰する初の機会となります。

・作家自身の眼で厳選された作品による、「祈り」の壮大な物語
本展は藤原の集大成ではありますが、主要な仕事を時系列で紹介する、たんなる回顧展ではありません。「祈り」というキーワードに基づいて、現在の視点から藤原自身が改めて厳選・編集した、新たなストーリーを持った展覧会です。

・迫力の大画面写真と書き下ろしの文章
大きいものでは3mの大画面に引き伸ばされた写真に、本展のために書き下ろされた文章が美しいレイアウトで添えられています。広い空間に大迫力の写真と言葉が並び、書籍や写真集で「読む」のとは一味違う、展覧会ならではの鑑賞体験ができます。

「企画展 祈り・藤原新也」は一部を除いて撮影が許可されていました。
写真はFBのアルバムに
https://www.facebook.com/photo/?fbid=5853218024738104&set=a.5407110696015508

金剛力士像~「国宝 東京国立博物館のすべて」2022年12月01日

東京国立博物館の金剛力士立像
上野の東京国立博物館へ創立150年記念 特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」を訪れた。

愛染明王坐像(あいぜんみょうおうざぞう)
文殊菩薩騎獅像、愛染明王坐像、十二神将立像 すべて13世紀 (鎌倉時代)
今回展示されているこれらのコレクション(重文)に、新たに平安時代に作られた仁王像(金剛力士立像)が仲間入りした。

展示会場では、柵などなく像のまわりをひとまわり観覧できる。
よくお寺の門の左右に立っているのを見るが、それとは違い背中までぐるりと見られる機会は中々ないだろう。

台風により倒壊したお寺と共に崩壊し、散乱した部材を数十年以上保管していた地元の方々から受け継ぎ、修復作業により蘇った、平安時代の仁王像が辿ってきた人々が繋げた数奇な運命が興味深い。

仁王像 ざっくり知る! 東京国立博物館の金剛力士立像
https://www.tnm.jp/150th/project/202210/douga_niou.html

・東京国立博物館 https://www.tnm.jp/
・東京国立博物館創立150年記念 特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」
https://tohaku150th.jp/

開催趣旨より-----
本展は、この大きな節目を記念して開催するものです。 150年の間に積み重ねられた約12万件という膨大な所蔵品の中から、国宝89件すべてを含む名品と、 明治から令和にいたる150年の歩みを物語る関連資料を通して、東京国立博物館の全貌を紹介します。 展示は2部構成で、計150件を展示します。

写真はFBのアルバムに
https://www.facebook.com/photo/?fbid=5742138362512738&set=pcb.5742140802512494